要するに日本円を借りて、外国の通貨に変えて投資する。
たとえば、(自分がアメリカ人だったとしても、日本人だったとしても)円を借りて、(←このプロセスでは為替動かない。お金が新たに世の中に生まれるだけ。)
それをドルに変えて投資する。(←このプロセスではじめて為替動く)
例えば、日本で1億円を年利0.1%で借りて、年利5%の米国債に投資すると、年間で約490万円の利益が期待できます2。さらに、円安が進行すれば、為替差益も加わり、利益が増加する可能性があります3。
キャリートレードは一般的にリスクが低いとされています。以下にその理由を説明します:
- 安定した金利収入: キャリートレードは、金利差から安定した収入を得ることができます。市場が大きく動かなくても、金利差は毎日積み重なっていきます1。
- 長期的な視点: キャリートレードは長期的な投資戦略であり、短期的な市場の変動に対して比較的耐性があります。これに対して、通常のFX取引は短期的な価格変動を利用して利益を狙うため、リスクが高くなります2。
- 為替変動リスク: キャリートレードにも為替変動リスクはありますが、金利差による利益があるため、為替レートが大きく変動しない限り、一定の収益を見込むことができます3。
キャリートレードとは、低金利の通貨で資金を調達し、高金利の通貨で運用して利益を得る投資手法です。具体的には、金利の低い通貨を借りて、その資金を金利の高い通貨に投資することで、金利差から利益を得ることを目指します。
円キャリートレードを例に説明しますね。
- 資金調達: まず、日本の低金利(例えば0.1%)で日本円を借ります。
- 外貨購入: 借りた円を売って、金利の高い通貨(例えば米ドル)を購入します。
- 運用: 購入した米ドルを、金利の高い米国債(例えば3%)に投資します。
- 利益: 日本円の借入金利と米国債の利回りの差(この例では2.9%)が利益となります12。
このように、円キャリートレードは日本の低金利を利用して、海外の高金利資産に投資することで利益を得る手法です。
円安が進むと、キャリートレードの利益はさらに増加します。具体的には、以下のようなメカニズムです:
- 円安の影響: 円を売って米ドルを購入した後、円安が進むと、米ドルの価値が相対的に上がります。
- 為替差益: 円安が進むことで、米ドルを円に戻す際に、より多くの円を得ることができます。この為替差益が追加の利益となります。
例えば、1ドル=100円の時に1万ドルを購入し、その後1ドル=110円になった場合、1万ドルを円に戻すと110万円になります。最初に借りた金額が100万円だったとすると、為替差益だけで10万円の利益が出ます。
このように、円キャリートレードでは金利差による利益に加えて、為替変動による追加の利益も期待できる場合があります。ただし、逆に円高が進むと損失が発生するリスクもあるため、為替リスクには十分注意が必要です。
=金利差で儲かっても為替変動で損することがあるので注意が必要です。
円キャリートレードが広く行われると、円安を進める一つの要因となります。具体的には、以下のメカニズムが働きます:
- 円の売り圧力: 多くの投資家が円を売って他の通貨を買うことで、為替市場で円の供給が増え、円の価値が下がります12。
- 需給バランスの変化: 円の供給が増える一方で、他の通貨の需要が高まるため、円安が進行します3。
- 自己強化的なトレンド: 円安が進むと、さらに多くの投資家が円キャリートレードに参加し、円安トレンドが強化されます4。
このように、円キャリートレードは円安を加速させる要因の一つとなり得ます。
円安方向だと思う(為替で損するリスクが少ない)からみんな円キャリートレードをし、さらに円安が進み、それを見たキャリートレードしない人もまた円を売り、また円安が進む。
「巻き戻ったら大変」
キャリートレードの巻き戻し(アンワインド)は大きなリスクを伴います。具体的には、以下のような影響が考えられます:
- 急激な円高: 投資家が一斉に円キャリートレードを解消し始めると、円を買い戻す動きが加速し、急激な円高が発生します。
- 市場の混乱: 大量の資金移動が発生するため、為替市場だけでなく、株式市場や債券市場にも影響を及ぼす可能性があります。
- 損失の拡大: 円高が進むと、円キャリートレードを行っていた投資家は為替差損を被ることになり、大きな損失を出すリスクがあります。
なお、外国人投資家が円を借りる方法はいくつかあります。主な方法を以下に紹介します:
- 短期金融市場での調達: 外国の機関投資家は、日本の短期金融市場で円を調達することが一般的です。これは、銀行間市場やコマーシャルペーパー市場を通じて行われます1。
- 銀行ローン: 外国の投資家は、日本の銀行から直接ローンを受けることもあります。特に大手の国際的な銀行は、外国人投資家向けに円建てのローンを提供しています2。
- 為替スワップ: 為替スワップ取引を利用して、外国通貨を円に交換し、円を調達する方法もあります。この方法では、一定期間後に元の通貨に戻す契約を結びます3。
- 債券発行: 外国企業や政府が日本で円建ての債券(サムライ債)を発行し、資金を調達することもあります。この方法は、長期的な資金調達に適しています2。
短期金融市場(マネーマーケット)は、1年以内の短期資金のやり取りが行われる市場です。主に以下のような特徴があります:
- 取引期間: 取引期間が1年未満の資金取引が行われます。
- 参加者: 銀行や金融機関、事業会社、機関投資家などが参加します。
- 取引形態: 市場型の取引が行われ、金利が自由化されています12。
日本の短期金融市場は、主に以下の2つの市場から構成されています:
- インターバンク市場: 銀行間で短期資金の貸借が行われる市場。コール市場や手形市場、銀行間預金市場などが含まれます。
- オープン市場: 金融機関以外の事業会社や機関投資家も参加できる市場。現先市場やレポ市場、コマーシャルペーパー(CP)市場、譲渡性預金(CD)市場などがあります23。
短期金融市場は、日々の資金繰りや金融政策の実施において重要な役割を果たしています。例えば、中央銀行が公開市場操作を通じて金利を調整する際に、この市場が利用されます。