乳房切除術で一番難しいのは、皮弁の作成と、腋窩郭清である。

皮弁は、厚みが均等になるように、しっかり左手をこれでもかっていうくらい引いて、作っていく。局所とともに、全体も見る。右手も左手も、局所も全体も、全部大事。円錐台on円柱の形に近似して考えるとわかりやすいだろう。自分で境界を作っていかなければならない。

腋窩郭清は、まずマーチンで大胸筋の外縁を掘って、小胸筋を出す。そこから頭側に行って、残すべき(大胸筋上部にいく)動静脈を出す。その奥がレベル2。その後ふたたび尾側に戻って長胸神経を出していく。

肋間上腕神経の温存もしっかり行う。同神経の枝は多少切っても問題ないが、幹はしっかり残す。

このあたりで、腋窩静脈本幹もある程度見えているはずだ。取らなければいけないリンパを触診しつつしっかりとれるように注意して、外側上縁から腋窩静脈の下縁をめざすように脂肪を切離していく。

脂肪をみたら血管と思え、外科手術ではこれが大事である。

その後胸背動静脈神経を同定し、胸背神経(多くの場合内側を走る)と長胸神経の間(何も危ないものがないところ)はざくざく切っていく。その他の部分は、ある程度残す。 

怪しいところは挟んで切る。しかし、出血点を鉗子でつまむのはリスクをともなうことを忘れてはいけない。

Toshi

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