胸膜癒着術というが、手術でもなんでもなく、薬をドレーンから入れる治療法である。

薬は、午前10時くらいにオーダーして、昼過ぎに来るので午後にやることが多い。

胸膜癒着ショックというのがあって、痛みの迷走神経反射かわからないが血圧が下がってICU入室する人もいるので注意。胸膜痛、発熱、倦怠感などの症状は出ることがある。外から異物を入れるので感染のリスクも0ではない。

ピシバニール5〜10KE+キシロカイン10mL+生食50mLを50mLのシリンジ(60mLくらいは入る)に吸う。吸うときはセイフバイアクセスという針を使うとよい。(安全のため)

あらかじめCDU(コンパクトドレーンユニット)は高い位置にあげておく。

黄土色のゴムの部分を、穿刺前後に消毒し、さきほどの液を逆流に注意して注入する。

15分おきにローリングする。8回ローリングして計2時間。

仰臥位→腹臥位→右側臥位→左側臥位をくりかえす。

翌日リークを確認し、レントゲンもとる。

夕方の回診で、CDUをおろす。

Toshi

注)

KEというのは、ドイツ語で臨床単位(Klinische Einheit)という意味

間質性肺炎がある人にはやりにくい

もともと抗がん剤なので、癌の病名が必要。

(2022/12/29追記)

術後の肺瘻または晩期肺瘻でドレーンを再挿入した人で、それなりにリークがあるけど、めちゃくちゃ大穴が空いてるわけではなさそうな人によい適応だと思う。

ドレーンを再挿入したら、胸膜癒着術を考える→ダブルのドレーンを入れる

ドレーンの再挿入=ダブルのドレーン

わかりやすい!

(2022/12/30追記)

経過は、ドレーン所見だけでなく、レントゲンでも追っかける。(大変勉強になる)

・死腔が減ってくる 

・ドレーンが徐々に抜けてくる

・横隔膜が上がってくる

などの所見をよく観察すること。

ちなみに、横隔膜付近の下に凸にこんもり透過性が向上しているところは、肺であることが多い。

(2023/5/18追記)

後押しの生食(20mLくらい)を、かならず入れること。でないとダブルの細い方の管がつまる。

シングルから入れるときは、栄養投与用の(紫の)コネクタと、紫のシリンジを使う必要がある。あとクランプ鉗子も必要。

(2024/1/10追記)

IPの人や癌じゃない人には、50%Tzを使うこともある

やりかた

→50%Tz 200mL+キシロカイン10mL 胸腔内へ注入→20mL生食で後押し

→ドレナージ排液ボトルは高い位置へ

→体位変換15分*4*2セット

→終わったら排液ボトル下ろす

おすすめの記事