外科は、身体を切る。切ったら、創ができる。よって、その創を治す必要がある。
創傷治癒で重要なのは、①生きている組織同士が ②適切なもの同士 ③くっついており ④妨害する因子がないこと である。順番に解説する。
①生きている組織の創でないと癒合しない
→死んだ組織は、物理的デブリドマン(切除)もしくは化学的デブリドマン(ゲーベン®など)する必要がある
②適切なものどうしくっついている必要がある
→腸管や皮膚を縫うときでも、層と層を適切に合わせていくことが重要である。切るときはキチンと切り(やけどさせたり挫滅させたりしない)、縫う時は丁寧に縫うということだ。
③くっついていることが大事
→くっついて(密着していれば)いればよいのであって、ぐいぐいに締め上げる必要はない。
糸でぐいぐいに締上げなければいけないのは、動脈を結紮するときだけである。そのときでも、引きちぎれないように注意しないといけないから、それほど力をこめるということはない。
④治癒を妨害する因子がないこと
→治癒を妨害する因子とは、感染や栄養不良である。これらを取り除くことが非常に重要である。
たとえば、縫った層の隙間から膿や脂ぎった浸出液が出てくるようならば、すみやかに層を開放し、ドレナージする。そうすると③の条件をみたせなくなるが、④は③に優先する。
開放した創は、定期的に洗浄し、ゲンタマイシン軟膏やイソジンシュガーパスタで埋めておく。
これは、2次治癒をターゲットにした治療法になる。
Toshi